千葉県鴨川市 大本山小湊誕生寺 公式サイト

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51.江戸時代の出開帳

51.江戸時代の出開帳

誕生寺の祖師堂にお参りしてお開帳をしていただくと、生けるがごとくお祀りされる生身の日蓮聖人にお会いすることが出来ます。このお開帳は、各地に出張して行われることもあり、出開帳(でがいちょう)といいます。

開帳とは、寺社が秘蔵する神仏を開扉し、参詣した人々が神仏と結縁出来るようにする行事のことで、江戸時代になると、幕府の許可を受けて、伽藍修復の勧募のため宗派を問わず盛んに行われるようになりました。特に三都といわれた江戸・京都・大坂や名古屋などの大都市では、当地の寺社の開帳はもとより、地方の寺社の大規模な出開帳がしばしば行われ、参詣の善男善女で賑わいました。

江戸で行われた日蓮宗寺院の出開帳は、宝永2年(1705)の京都本圀寺の本所報恩寺を宿寺(会場)とした開帳が最初で、年を追うごとに盛んになりました。なかでも身延山の出開帳は有名で、嵯峨清涼寺・成田山新勝寺・信濃善光寺と並んで江戸出開帳の四天王として高い評判を得ていました。

誕生寺の江戸出開帳は、三度行われています。最初は享保10年(1725)のことで、深川浄心寺を宿寺にして二月朔日から行われました。日蓮宗寺院の江戸出開帳のなかでは、かなり早い時期に行われたものです。二回目は宝暦2年(1752)牛込原町幸国寺を宿寺に、4月13日から60日間行われました。三回目は天明7年(1787)浅草玉泉寺を宿寺に、3月13日から60日間行われました。明治に入ってからも、同7年(1874)8月8日から30日間浅草本蔵寺を宿寺に、同39年(1906)4月8日から22日まで谷中瑞輪寺を宿寺に、行われています。

出開帳は江戸以外でも行われています。文政2年(1819)には京都・大坂への出開帳が行われました。帰路は名古屋に寄り、10月1日から13日まで法花寺町の妙蓮寺を宿寺に出開帳が行われました。安政2年(1855)にも京都出開帳が行われています。6月17日から21日までの日程で、寿延寺を宿寺に行われました。出開帳とは言わず、会場を次々と移動させる巡行もあります。享和2年(1802)9月には、隣国の上総国で行われました。

この様に幾度となく行われた出開帳でお開帳の中心となったのは、「蘇生願満の祖師」と仰がれた生身の日蓮聖人像と、聖人の御両親像です。さらに日蓮聖人御真蹟や日蓮聖人所持の数珠、妙法蘇生の御本尊、水戸光圀公書状、法華堂茶釜などの霊宝も、お開帳されています。